この星には、自然が与えてくれた高貴な種子もあれば、人間の欲が入った種子もあります。欲入りの種子から成長したものは皆美しくて、私たちはそれを有り難がりながら、この星に根付くことを許してきました。
しかし、私たちの手からこぼれ落ちた身勝手なその種子たちは、私たちの思いもかけないところで芽を出し、異形の花を咲かせているかもしれません。あるいは、生命の源である海に憧れを抱きながら、帰るところがなくて悲しんでいるかもしれません。
私たちの背後に様々な想念が渦巻いています。いずれにしろ私たちは、蒔いた種を刈り取らなければなりません。そう遠くないうちに。